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【日本はどう挑む?】格下にドローも攻撃面では収穫も。評価の難しいイタリア代表

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

バロテッリとエル・シャラウィの連動は脅威だが…

 実はエル・シャラウィが代表でバロテッリと並び立つようになってから、プランデッリ監督は3トップか2トップかを決め切れていなかった。所属のミラン同様左ウイングで起用すると、彼がゴールから遠ざかる、かといってチェコ戦のように(バロテッリとの2トップ)使おうとすると、今度はエル・シャラウィの突破力が活かせない。

 そして今回、指揮官は再び4-3-3を敷いたが、エル・シャラウィの動きも若干異なっていた。これまではサイドに張ってドリブルでカットインという役割にほぼ限定されていたが、この試合では外から中へ絞り、前線へと飛び出すオフ・ザ・ボールの動きを頻繁に繰り返していたのだ。

 バロテッリにゴール前のエリアを明け渡すだけでなく、連動してエリア内に入るというプレイを練り上げられているような印象。チーム2点目のゴールも、外に膨れたバロテッリに連動する形で、中へと絞って得点へと絡んだものだ。これが戦術として完成した時には、当然相手には脅威となるだろう。

 一方で、守備組織の仕上げはこれから。右ウイングのカンドレーバが中盤のフォローに入るような形でバランスが取られていたが、この組織作りがうまくいかなければ相手にはチャンス。両SBも頻繁に上がる事から、この裏やDF間のギャップを巧く突けば、日本も活路が見いだせそうだ。

【了】

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