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Jリーグ 11年前

「上手いチーム」から「強いチーム」へ ガンバ大阪の顔に成長しつつある倉田秋

6月に入り、遠藤と今野の代表組がチームを離れたガンバ大阪だが、栃木と北九州相手に連勝を飾り、J2で首位に浮上した。前線で攻守に奮闘を続け、チームを引っ張っている倉田秋の成長に迫る。

text by 下薗昌記 photo by Kenzaburo Matsuoka

6月はチーム全体の真価が問われる

「上手いチーム」から「強いチーム」へ ガンバ大阪の顔に成長しつつある倉田秋
G大阪が単独の首位に浮上【写真:松岡健三郎】

 遠藤保仁と今野泰幸の両代表選手を欠きながらも、栃木と北九州相手に2連勝。G大阪が単独の首位に浮上した。

 「6月はチーム全体の真価が問われる」(長谷川健太監督)。攻守の要を欠く大阪の雄ではあるが、依然前線のタレント力はJ2随一だ。そんなチームを牽引するのが、完全に主軸として成長した倉田秋である。

 シュート数こそ相手の倍に当たる14本を放ちながらも、前半の決定力不足が響き、後半は押し込まれる辛勝に終わったものの、2試合連続の完封勝利。

 「代表組の二人にいつまでも頼っていられない」(倉田)。今季は開幕から安定したパフォーマンスが続いているが、攻守の切り替えをメインテーマに掲げる長谷川ガンバを象徴するのが倉田である。

 北九州戦では、持ち味でもある積極的なドリブルからファインゴールを射抜いてみせたが、今季の特長はその高い守備意識。栃木戦では相手GKのキックミスをきっかけにレアンドロの先制ゴールに結びつけたG大阪ではあるが、最前線から猛然とチェイスを掛けて、ミスを誘発させたのが背番号6だった。

 「欲張り」とでも言いたくなるほど、今季の倉田は、自らに厳しい自己採点を課す。ゴールが取れた試合では「点は決めたけど、守備で少しさぼってしまった」。

 一方で無得点に終わった試合に関しては「守備をするのは当たり前のこと。点が取れないとストレスがたまる」。

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