闘莉王を欲しいと思わなかった日はない
――あの筋肉隆々のフッキにも当たるんですか?
「もちろんだ(笑)。ただし、自分たちが壊れないように気をつけないといけないが(笑)」
――しかし、日本にはそのようなプレーを持ち味とするボランチやDFが少ないのが実情です。
「1つの選択肢は、今野(泰幸)をボランチとして起用することだろう。彼は、DFとしてはサイズがやや物足りないが、1対1に強く、非常にクレバーで、技術レベルも高い。私が監督なら、彼はボランチとして使いたい」
――とすると、今野の代わりのDFは誰に?
「もちろん、(田中マルクス)闘痢王だ(笑)。君も良く知っているように、私はボタフォゴの監督になってから、彼をチームに欲しいと思わなかった日はない(笑)。高さと強さがあり、リーダーシップがあって、おまけにFW顔負けの得点力がある。
『彼はDFなのにいつもチーム屈指のストライカーで、1試合で4点取ったことがあるんだぞ。信じられるか?』(インタビューに付き添っていた自身の広報担当者に向かって)」
――昨年10月にポーランドで日本代表とブラジル代表が対戦した際、日本では両チームのボランチの差を指摘する声がありました。
「現在のフットボールでボランチに求められるのは、確かな守備力と効果的な攻撃への貢献だ。ブラジル戦に先発した遠藤と長谷部は攻守両面で貢献できる選手だが、強豪相手には守備により重点を置き、極力、リスクを犯さないようにして攻撃を組み立て、それでいて勝負所では思い切って前へ出てゆく勇気が必要だろう」
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