メンタル的な側面でも使用することも
坪井氏「スペインでは、インテンシティという言葉は語る人によって違うという面白い現象が起きています。単純な解釈として、決まった何かがあるわけではありません。一般的に語られるのは、フィジカル的な強度です。例えば球際の激しさ、スピード感もインテンシティに挙がります。そういうフィジカル的な要素でプレーの強度が上がる、というのは共通しています。
加えて戦術的なインテンシティです。例えば難しい状況でのトレーニング、狭いスペースでのトレーニングは展開が早くスピード感があり、自分がプレーできる時間も少ないので頭の回転を早くしなければなりません。脳にかかる負担が高くなるので、そこでインテンシティという表現がされることもあります。
インテンシティというものは、目に見えるものでもあるし、目に見えないものも存在しています。戦術的なものもあるし、メンタル的なものもあります。例えば慌てている状態は、プレッシャーが掛かっている、負荷が掛かっているという意味でインテンシティと捉えることができます。
なので、『インテンシティとは何か?』と問われた時に『これだよ!』と答えるのがすごく難しいものなのです」
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