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日本代表 11年前

中村憲剛が語る日本代表への決意「本田がいないときにやってきた自負がある」

text by いしかわ ごう photo by Kenzaburo Matsuoka

「コンフェデは楽しみでしかない」

 先月まで降格圏内付近をさまよっていた順位も8位まで浮上。その中心に中村憲剛がいたことに何の異論はないはずで、パフォーマンスも好調そのものだった。なかでも圧巻だったのは、中断前ラストゲームとなった第13節新潟戦だろう。

 レナトへの絶妙なループパスで先制点の起点となり、終盤には鮮やかなアシストで大久保嘉人の決勝点を演出。特に2点目は、ボランチからトップ下にポジションを移し、中村憲剛の真骨頂とも言えるゴールに直結する糸を引くようなスルーパスを披露している。

 そして新潟戦翌日に行われたフロンターレのファン感謝デーでは、ステージ上でTHE BLUE HEARTSの名曲「TRAIN-TRAIN」を熱唱。「チョー気持ちいい、これ」と恍惚の表情を見せて、心身ともに充実した(ように思える)状態で日本代表に合流した。

 6月は日本代表月間とも言える日程だ。

 特にブラジルで開催されるコンフェデレーションズカップは、プレW杯とも言える来年を見据えた大会となる。ブラジル、イタリア、メキシコと対戦するグループだが、何を思うのか。率直に聞いてみたところ、サッカー小僧らしい笑顔を覗かせて、会話の中に「楽しみ」というフレーズを出していた。

「日本自体がコンフェデに出るのが久しぶりだからね。自分は初めて出る大会だし、楽しみしかない。ブラジルにリベンジする? そういう気持ちはあまりないかな。去年とは監督が変わっているし、今回とメンバーも違う。

 公式戦なので勝たなければいけないけど、結果に対するプレッシャーもそこまで強い大会ではない気がする。だから楽しみしかない。でもコンフェデはまだ少し先。まずはオーストラリアでしょ」

 まずはオーストラリア――そう言って気を引き締めたのは理由がある。引き分け以上でW杯出場が決まるヨルダン代表戦では、敗戦を喫しているからに他ならない。

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