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Jリーグ 12年前

まさかの4連敗。名古屋はなぜ勝てないのか? ストイコビッチ体制が迎えた限界

text by 西川結城 photo by Kenzaburo Matsuoka

近年のスタイルには限界も

 名古屋ほどタレントを抱えていないチームなら、結果も当然だが内容も伴わない試合が続いてしまっているかもしれない。名古屋は今、何とか個人能力の足し算で、相手に対抗しようとしている。

 そして試合によっては、それで優勢に進められる場合もある。ただし、結局最後は勝利を手繰り寄せられない・・・。それは、ここ数年推し進めてきた戦い方が、いよいよ“限界”を迎えていることの証左である。

 もがき苦しむ、名古屋グランパス。最後に、ある選手が非常に的を射た言葉を残した。

「名古屋の選手たちは本当に能力が高いし、クオリティも高い。だから一人ひとりの歯車の大きさが他のチームよりも大きい。その大きな歯車がうまくかみ合えば、それはチームとしてすごい力になる。でも、今みたいに少しずつかみ合わなくなると、歯車が大きい分、修正することも大変なんだよ」

 はたして、再びその大きな歯車がかみ合い出し、以前のような力強い姿を取り戻せるのか。一つだけ言えることは、これまでと同じような解決策や方法論では、修正は難しいということ。

「タイトルを獲って強さを誇っていた過去は、もう忘れたほうがいい。謙虚な姿勢を再び持たないといけない」(久米一正GM)。今の名古屋に必要なのは、新たな一手。そのためには、ひたむきに戦う他のクラブから何かを見習う姿勢も不可欠かもしれない。栄光の上に胡坐をかき続ければ、すぐにその座から転落してしまうだろう――。

【了】

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