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Jリーグ 12年前

まさかの4連敗。名古屋はなぜ勝てないのか? ストイコビッチ体制が迎えた限界

text by 西川結城 photo by Kenzaburo Matsuoka

ケネディ復帰後もなぜ調子が上がらないのか

 ケネディと言えば、まず特長として挙げられるのがその高さである。194cmという身長を生かした彼のヘディングの強さは、もはや説明する必要はないだろうが、さらに特長を挙げるとすれば、それはポストプレーの精度の高さ。

 大柄ながらも柔らかい足元のボールタッチを駆使し、地上戦でも味方との連係で相手を崩していく攻撃が、空中戦とならぶ名古屋のもう一つの武器だった。

 名古屋は現在、[4-2-3-1]システムを採用し、1トップの下の『3』のポジションには藤本淳吾、玉田圭司、小川佳純が並ぶ。ケネディを含めたこの4人のユニットは、個々の能力値という点でも、またコンビネーションという点でも、いまの名古屋ではベストな組み合わせであることは間違いない。

まさかの4連敗。名古屋はなぜ勝てないのか? ストイコビッチ体制が迎えた限界
玉田圭司【写真:松岡健三郎】

 彼らは高いテクニックと機動力を駆使しながら、好連係で敵陣を破っていくプレーに長け、そこにケネディの高さを生かしたサイドからのクロスも交えることで、対戦相手に的を絞らせない攻撃をしていくことが理想形だ。

 しかし、その4人の中で、一人完全に流れに入り込めない、浮いた存在になってしまっているのが、ケネディだ。後方の3人がリズムよくボールに絡んでいっても、いざケネディに入ると、そこでミスやボールロストを繰り返し、攻撃が寸断してしまうのである。

「もちろんジョシュアがいることでのプラスの面もあるけど、相手も彼を狙ってくるので難しい、厳しいところはある。でもやっぱり彼がいると、チームとして彼を使おうという戦い方になるのは当然。その意識とプレーの精度のバランスが、今はうまく保てていない」。玉田は、現状の攻撃に対する苦悩を吐露した。

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