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充実の1年を過ごした清武と乾 さらに進化するための課題とは

text by 編集部 photo by Ryota Harada

プレーがワンパターンだった乾

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前半戦、乾は素早い動きで相手を翻弄した【写真:原田亮太】

――乾はどうでしょう?

「彼は昨季2部のボーフムにいて、今季フランクフルトへ移籍しました。1部初挑戦ということを考えると、まずまず評価できます。前半戦では彼の素早い動きでDFを撹乱していまいした」

――前半戦は彼の良さが存分に発揮され、センセーショナルだったと思います。ただ、後半戦はややインパクトに欠けたのではないでしょうか?

「それは、彼のプレーが読まれているからです。左サイドに張って、そこでボールをもらうとドリブルで中へ切り込む、これは乾の得意なプレーなんですが、あまりにも固執していました。ワンパターンだったんですね。

 本人もそれを自覚したのか、右に動いたり、少し下がったりしたのですが、味方がまったく共鳴しなかった。彼の元いた場所をカバーする選手がいないために、チームとしてアンバランスになってしまったんです」

――改善するとすればどこでしょう?

「彼個人で言えば、縦への突破を身につけることでしょう。DFに読まれないように。元々切れ味鋭いドリブルを持っているんですから、できるはずです。ただ、来季フランクフルトはヨーロッパリーグに出場します。新たな選手を獲得すると言われていますし、そこができないと厳しい立場になるでしょう」

 活躍を見せた清武と乾だったが、鈴木氏の評価はやや厳しめだった。しかし、裏を返せば、まだまだ伸びしろがあるということ。課題ははっきりしているだけに、そこを克服できれば来季は着実に成長できる。そしてそれを日本代表へと還元してくれることを願いたい。

【了】

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