コンディションの差を埋めるベンチワーク
全北が攻撃的布陣を採用する場合、4-4-2も考えられるが、守備的な駒を1枚削った4-1-3-2もあり得る。全北の迫力に満ちた攻撃は確かに脅威だ。
しかし、もしボランチが1枚になるとすれば、それはレアンドロ・ドミンゲスとジョルジ・ワグネルの周囲には第1戦以上にスペースがあることを意味し、ボールを奪った後の質を高めて精度の高いカウンターを発動できれば、柏が“トドメの3点目”を奪うことは可能である。
それに、第1戦でCBのキム・サンシクが鼻骨を骨折し、ファビオ監督は先週の時点で「柏への遠征に行くことは難しい」と明言した。それ以外にも3選手が負傷欠場中で、全北の後衛は必ずしも万全ではない。粘り強く耐え抜きさえすれば、守備陣が手薄でバランスを欠く全北の守備には必ず綻びが生まれる。
また、週末にJリーグの試合をこなした柏に対し、全北のKリーグの試合は延期され、中6日で今回の第2戦を迎えることができる。ホームゲームとはいえ、柏は疲労とも戦わなければならないが、ここでポイントとなるのはサブを含めた柏のベンチワークである。
先週末のJ1第12節C大阪戦のように、後半に入ると柏の運動量が目に見えてダウンすることも予想されるため、ネルシーニョ監督がどのように交代のカードを切り、全北とのコンディショニングの差を埋めることができるか。
中でもチーム随一の運動量を誇り、献身的な姿勢を崩さず、さらに攻撃でも一発を持つ田中順也の使いどころには注目したい。今シーズンは工藤壮人とクレオにレギュラーの座を明け渡している田中ではあるが、ベスト8進出を懸けた大事な一戦では、“切り札”として存在感を存分に発揮したい。
柏としては、守備意識を高く持ち、まずは守備から入ることが先決だが、守りの意識を持ち過ぎるあまり、ラインを下げてしまうのは避けなければならない。球際の攻防でタフに戦い、攻守のバランスを崩さずに全北の隙を的確に突けば、ベスト8進出は自ずと付いてくるはずだ。
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