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Jリーグ 12年前

関塚隆の決断 川崎フロンターレとロンドン五輪代表 共通するチーム作りとパーソナリティ

19日、ジュビロ磐田監督への就任が発表された関塚隆氏。ロンドン五輪終了後にサッカー批評へ掲載された、関塚監督のチーム作りとパーソナリティについて記された原稿を再掲する。

text by 飯尾篤史 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

【サッカー批評issue58】掲載

理想とする攻撃的サッカー

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関塚隆氏【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 川崎を率いて4年目を迎えた関塚隆監督から就任当時の話を聞いたのは、07年2月のことだった。

「理想はもちろんあって、82年のブラジル代表が好きだし、近年だとデルボスケのレアル・マドリー。川崎がそういうサッカーじゃないのは、就任時の状況が関係していて、オファーを受けたのは勝点1差でJ1昇格を逃した頃。

 翌年の昇格は義務だけど、大胆な補強ができる状況でもなかった。ただ、戦力を分析して基盤は今のままでいけるぞと」

 理想は攻撃的なパスサッカー。だが、堅守速攻という前任者の遺産を生かす手堅い手法で“公約”を果たすと、中村憲剛や谷口博之ら当時の若手を育てる一方で、鹿島のコーチ時代に磨いた緻密なスカウティングで相手を丸裸にしていく。

 3年目にはJ1で2位になり、ACLの出場権も手に入れた。話を聞かせてもらったのは、その2ヶ月後のことだった。

 ロンドン五輪が終わって改めて思うのは、置かれた状況にしても、チーム作りの手法にしても、川崎時代と似ていたなということだ。

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