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Jリーグ 12年前

柏レイソルがACLラウンド16で対戦する全北現代を、浦和担当記者が徹底分析

text by 川岸和久 photo by Kenzaburo Matsuoka

全北の隙を逃さずゴールラッシュを

 昨年、グループリーグで全北、ラウンド16では蔚山、さらに今年も水原と対戦を重ねている柏にとっては、韓国のチームのやり方に戸惑う事は無いだろう。

 特に全北の、浦和を苦しめた大型2トップへのロングボール、さらにエニーニョ、ソ サンミンらがセカンドボールを拾うスタイルは、昨年、ラウンド16で敗戦を喫した蔚山と重なるため、昨年の敗戦からの成長を見せるにはもってこいの相手ではないだろうか。

 まずは競り勝てないまでも、セカンドボールの処理を誤らないこと、ロングボールに守備ラインだけが下げてしまうのではなく、チームとして守る時は守る、攻める時は攻めるというメリハリをつける、中盤に入る大谷、栗沢の両ボランチがセカンドボールを拾い、攻撃のスイッチを入れる、と柏のサッカーが出来れば勝利が見えてくる。

 最後に、全北は相手に対応しようとしたよそいきのサッカーを選択すると、尽く裏目に出ている印象がある。今年の埼スタで行われた浦和戦の前半は、浦和対策として前線からプレスをかけてきたが意思統一が成されておらず、結果としてラインが間延びしただけで浦和に圧倒された。

 また昨年日立台で行われた柏戦でも柏の攻撃を意識して、守備に重きを置いた戦い方で自滅するなど、韓国のチーム特有の強さを自らスポイルするような戦いを選択してくることがある。

 全北がどんな戦い方を選択してくるかは不明だが、もしそのような隙を見せるようなら、そこで生まれる決定機を逃さずに、遠慮無く相手が気力を失うまでのゴールラッシュを重ねて貰いたい。

【了】

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