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ファーガソン「決断は去年のクリスマス」 退任発表までの苦悩とマンUでの幸福な26年間

12日、マンチェスター・ユナイテッドは今季のホーム最終戦でスウォンジーに2-1で勝利。ファーガソン監督の退任式に花を添えた。退任を決めたのはいつなのか? 気になるルーニーの去就は? 名将の言葉から探る。

text by 斎藤史隆 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「これからは楽しみながらチームを見ることができる」

 マンチェスター・ユナイテッドは12日、今季のホーム最終戦でスウォンジーに2-1で競り勝った。しかし、この日に限って言えば、試合は完全に「前座」に過ぎなかった。

 無理もない。ファンにとっては8日に今季限りでの退任を発表したファーガソン監督への別れを告げる場。ホームでの最終戦でファーガソン監督がファンに感謝の言葉を述べることは過去にもあったが、この日は実質的な引退式であった。

 序盤から有利に試合を進めたユナイテッドは39分、エルナンデスが相手DFのクリアミスを至近距離から決めて先制。49分にはスウォンジーのミチュに鮮やかなボレーシュートを許したが、終盤にはクライマックスが待っていた。

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香川真司【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 87分、ユナイテッドはCKを獲得すると、CBファーディナンドがリーグ戦で5年ぶりのゴール。フル出場した香川真司も右サイドで先発すると、2列目で比較的自由にプレー。決定的なチャンスを演出するような場面はなかったが、小気味良い動きを見せ、闘将の花道を飾る「前座」の勝利に貢献した。

 試合終了後、ファーガソン監督は退任を発表してから初めて公の場で話をした。ときには感傷的な表情も見せながらのスピーチは約5分続いた。

「マンチェスター・ユナイテッドに感謝したい。クラブ幹部やメディカルスタッフ、コーチ陣、選手、サポーターだけではない。全ての人たちに対してだ。あなたたちは私の人生で最高の経験になった。退任で私とクラブとの関係が終わるわけではない。これからは苦しむのではなく、楽しみながらチームを見ることができる」

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