ぺぺとカシージャスに対する“口撃”は止まず
まずは、今季の後半戦はヴァランに出番を奪われているペペに対して「彼の問題には名前がある。それはヴァランだ。31歳にもなるベテラン選手が19歳の子供に(先発を)追い出されるのは辛いことだろう」と嫌味を言った。そして、当然のことながら8日に行なわれるマラガ戦の招集メンバーからも漏れ、完全に干される格好となった。
一方のカシージャスに対する口撃も止むことはなく、「私はカシージャスよりもディエゴ・ロペスを好む。答えはシンプルで、個人的な判断ではない。私は足下でのプレー、ハイボールの処理が上手く、ゴールマウスをしっかり守れるGKを好む。私が監督である限りは、ディエゴがプレーする」とコメントし、「私は(カシージャスではなく)別のタイプのGKを好むまでのこと。同じくデル・ボスケやペジェグリーニがカシージャスを好むように」と付け加えた。
カシージャス擁護派の人間に対するモウリーニョの挑発は止むことがなく、人気ラジオ番組で「近くにいるわけなのでよくわからないが、カシージャスの状況については理解できない」と発言したバルセロナのイニエスタについても、「言いたいことを言えばいい。しかし、彼はまず自分のクラブについての心配をすべき。CL準決勝でメッシという偉大な選手がいなかったら全くチームが変わってしまったのだから」と返した。
CL準決勝敗退以降、モウリーニョ監督の今季限りでの退任は規定路線で、来季からのチェルシー復帰が濃厚と噂されている。現チェルシー監督のベニテスも「来季の監督が誰になるのか誰もが知っている」と話しており、モウリーニョにとってはレアル・マドリードでの終わり方、去り際がどうなろうが「知ったことではない」というのが本音だろう。
ただし、チームの中心選手であるどころかクラブの象徴的選手であるカシージャスに対してここまで露骨なネガティブキャンペーンを張り、同国で同じ代理人を付けるペペとの関係をここまで悪化させることはモウリーニョの監督キャリアを振り返っても稀なこと。