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Jリーグ 12年前

浦和・鹿島の担当記者が、Jリーグ開幕20周年記念試合『レッドダービー』について語る

text by 編集部 photo by Kenzaburo Matsuoka

田中「2007年の第33節に強い印象が」

編集部「田中さんが印象に残っている試合は?」

田中「それは2007年の第33節ですね。野沢のゴールで勝利した試合です。勝ち点差が5くらいあったはずで、浦和は引き分けでも優勝だったんですけど、そこで勝って最終節で逆転優勝できたんです」

島崎「レッズからすると、まあ負けても良いか、という感じだったのは覚えてます。最終節が降格の決まっていた横浜FCということもありましたから。そこまでショックじゃなかった記憶がありますね」

編集部「鹿島は退場者を出しながら勝利しているんですよね」

田中「前半で新井場が退場していると思います。最後、船山も退場した大変な試合でした。展開としては堅い試合で、浦和の良いところを消して66分に野沢の素晴らしいゴールが決まりました。僕はあのときメインスタンドの1階席のアウェイ側で見ていたので、ゴールにスーッと吸い込まれるような軌道を横から見ていました。あんなにキレイなゴールを決められるのかと驚くくらいでした」

編集部「結果論で言うと、浦和はあの試合で引き分けていても優勝だったんですよね」

島崎「そうなんですけど、さっきも言った通り最終節の相手が相手だったし、選手達は凄く疲れていましたから。ACLを終えてクタクタで、力尽きていた感じはありましたね。天皇杯でJ2の愛媛に負けていましたし。当時のレッズはリーグ戦もACLもほとんどメンバーを変えずに戦っていて、シーズンを11人で乗り切るのか、という感じでした。その分選手達の責任感は高まっていましたけど、最後はガス欠でしたね」

編集部「それは取材されていても感じられましたか?」

島崎「そうですね。坪井慶介は滅多に弱音を吐かない選手なんですけど、最終節で横浜FCに敗れた後『もうACLの決勝の後から動けなかった。疲労がまったく抜けず、1日休むと余計に疲れてしまう。鹿島戦や横浜FC戦は変えて欲しいくらいだった』と話してました。あともう一つ、興梠が得点を挙げて目の前で優勝を決められた2009年の最終節も印象に残ってますね」

田中「3連覇を決めた試合ですね」

島崎「興梠らしいゴールで、レッズのサポーターはあのゴールをかなり鮮明に覚えていると思いますよ。自分たちのホームで見せつけられて、万歳されましたから(笑)」

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