責任はあるが現実的ではない監督交代
また、シャビの後継者といわれるチアゴ・アルカンタラがブレイクしきれなかったのは、本人の実力や怪我もあるとはいえ出場機会が限定的だったことも大きい。
バイエルン戦に出場したセンターバックのバルトラはリーグ戦、CLを合わせても3試合しか先発出場していない。ビッグマッチのピッチに立つにはあまりにも経験不足だった。
あらゆる角度からビラノバの監督としての力量には疑問符がつく。
とはいえ、カリスマ監督の後を継ぐのは、どんな名将であっても難しいもの。ましてやビラノバの場合は病気治療のためチームを離れていたという特殊な事情もある。
さらに、バルセロナの場合、サッカーのスタイルが確立されているため、他のチームのように外から監督を連れてきてもフィットするのは簡単ではない。よって、監督交代をすることは現実的ではない。
バルセロナが復活するには、ビラノバがチームに刺激を与えつつ、若手を積極的に登用し、新陳代謝を図っていくことが条件となる。バルセロナのスタイルを貫きながら、新たな黄金時代を目指すには、それが最善の方法といえる。
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