チームのために全力を尽くす、真のプロフェッショナル
ズラタンが「昨年はケガもあって代表を辞退したが、今年はいい準備ができている。ただし、大宮のことを考えると(代表選出を)手放しで喜んではいられない。ナビスコカップに出られないのは残念だ。もちろん、仲間たちが結果を出してくれると信じている」と語れば、ノヴァコヴィッチも「いまは代表のことは考えていない。(第3節の)新潟戦に集中しようと思っている」と、大宮で結果を残すことが第一という姿勢を示した。
自分のチームのために全力を尽くす――。それが彼ら2人の唯一の信条だ。そんな真のプロフェッショナルと呼べる彼ら2人がいるからこそ、ベルデニック監督が目指す組織的サッカーの浸透が早まり、結果にもつながっているのだろう。
「自分がゴールすることではなく、チームが勝つことが大事」(ズラタン)、「個人の力で勝っているわけではなく、チームとして戦えているから勝てている。
自分のためではなく、味方のために労をいとわず走ることができていることが好調の要因」(ノヴァコヴィッチ)と断言するスロベニア代表の2トップが苦手な夏を乗り切ることができれば、大宮がいまだかつて見たことがない景色、初めてのJ1タイトル争いが見えてくるかもしれない。
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