不可能と思われる点差だが…
1日、チャンピオンズリーグのベスト4、バルセロナ対バイエルン・ミュンヘンの2ndレグが行われる。
1stレグは4-0という大差でバイエルンが制した。何より衝撃的だったのはバルサが内容でも圧倒されてしまったことだ。これまでも敗れることはあった。だが、グアルディオラ体制以降のバルサが、あそこまで自分たちのサッカーが出来なかったことはなかったのではないか。
バルサの崩壊――そう報じるメディアもあった。無理もない。リーグ戦では独走しているものの、チャンピオンズリーグではベスト16でミランに思わぬ苦戦。
ベスト8ではパリ・サンジェルマンに2試合連続のドローに終わり、アウェイゴールで辛くも勝ち抜けた。
しかし、だ。まだ勝負は終わっていない。“時代の終焉”について論じるのは2ndレグが終了してからでも遅くはない。厳しい立場に追い込まれたが、まだどこかに可能性が眠っているのではないかと思ってしまう。
なぜならば、それがバルセロナだからだ。
時にカンテラ出身者だけをピッチに並べ、70%以上のボールポゼッションを維持し、観客を魅了し続けた。そんな不可能とも言えることを現実のものとしたチームなのだ。
4-0というスコア、バイエルンという巨大な相手を前にして、他チームであれば論ずるに値しない試合にも何かを感じさせてしまう。
可能性はごくわずか。だが、ゼロではない。バルサが逆転するための術を考察してみたい。
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