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Jリーグ 12年前

広州恒大に逆転勝利。ACL予選通過の可能性を残した浦和が見せた“修整力”

ACL・広州恒大戦で逆転勝利を果たし、ACL予選通過の可能性を残した浦和。その前に行われたさいたまダービーでは、大宮の堅守の前に攻撃の形を作れなかった浦和が見せた“修整力”とは?

text by 川岸和久 photo by Kenzaburo Matsuoka

絶好のリベンジの機会

広州恒大に逆転勝利。ACL予選通過の可能性を残した浦和が見せた“修整力”
ミハイロ ペトロヴィッチ監督【写真:松岡健三郎】

 Jリーグで今シーズン初となる敗戦を大宮に喫した浦和は、ACLのグループリーグ突破へ絶対に負けられない一戦を埼玉スタジアムで迎えた。しかも相手はシーズン初戦で0対3の敗戦を喫した広州恒大である。ホームで得たリベンジの好機に、浦和がどのようなサッカーを見せたのかを振り返りたい。

前回の対戦後に浦和の選手たちは「点差ほどの差は無い」と口を揃え、続けて勝敗を分ける大きなポイントになったのは先制点であると話していた。

 この試合では、まず先制点のチャンスを得たのは浦和だった。立ち上がりから流れを掴み、両サイドと中央を満遍なく使いながら鈴木啓太のパスをエリア内でターンしながら受けようとしたマルシオがPKをゲットする。絶好の先制チャンスという場面であったが、キッカー阿部は左ポストへ外してしまう。

 直後にパスミスするなど、動揺した感のある阿部とともにチームも勢いを失い、試合の流れは広州に傾く。その流れのまま、森脇から奪ったボールがムリキから抜けだしたバリオスへと繋がり、最後は飛び出してきたキーパー加藤をかわして無人のゴールへと流し込んで、この試合でも広州に先制されてしまう。

 嫌なムードが漂いかけたが、この得点をきっかけに、再び浦和へと流れが戻っていった。その中心になったのは浦和の左サイドである。

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