予想を覆し、リーグ戦で首位をキープ
21日、ユベントスはミランを1-0で下し、2年連続の優勝に王手を掛けた。
上り調子のミランに対し、マルキージオを1列前に上げ、中盤の厚みを保証した布陣を選択。決勝点もPKからで、華麗に相手を崩して勝つという感じではなかった。ただその代わり、最終ラインから前線までが勤勉に守備をし、綻びを見せる場面は殆どなかった。
「勝ちたかった。我われは器用にリードを保てるチームではなく、そんなことを狙えば大抵ボロを出す。もしここで我われがつまづいて、2位ナポリとの勝ち点差を8に縮められたら、ネガティブな思いに駆られて崩れる可能性もなくはなかった」
ミランに挑むにあたり、コンテ監督はチームに、アグレッシブなプレスを要求していたのだ。サッカーにおいては、これも、シュートやパス回しと同様に勝利の意欲を表現する姿勢の一つ。
昨シーズン、指揮官として古巣に戻ってきた熱血OBは「プロビンチャの選手のように草を噛め」とハードワークを要求する。2006年の『カルチョポリ』以降、首脳陣を一新させてもなかなか軌道に乗らなかったチームは、これでようやく一つへとまとまり、6季ぶりの優勝を飾った。
そして今季も、ハードワークという点で彼らに比類するクラブは、国内では現れなかった。開幕当初「今季はチャンピオンズリーグがあるから、それにエネルギーを取られて国内タイトルとの両立は困難」と誰もが予想していた。
しかし終わってみれば、コンスタントに首位をキープ。CLでも強豪を抑えてグループステージ1位通過、そして8強進出とまずまずのインパクトを残した。そしてセリエAにおいてここまでの総失点数は20、そして無失点試合は16試合に及ぶ成績からは、いかに彼らが手を抜かず、ハードワークを続けていたかが分かる。