メッシ投入で流れを引き寄せたPSG戦
パリ・サンジェルマンとの2ndレグを突破した後、“メッシ依存症”という言葉が各メディアに踊った。
PSGとの2ndレグでメッシはバルセロナにとって文字通り“救世主”となった。PSGのバルサ対策を打ち破れず、先制点を許してCL敗退の危機に陥っていた後半、メッシはピッチに送り出された。
怪我を抱えながらも、ボールを受ければドリブルで仕掛けていくメッシの脅威に、PSGの守備は一気に混乱する。準決勝進出を決めたペドロの同点ゴールは、メッシが3人を引きつけて前線のビジャにパスを送ったところから生まれた。もしもメッシが出ていなければ、今頃バルセロナの名前はCLから消えていたかもしれない。
数々のタイトルをもたらしたグアルディオラ監督が退任し、ティト・ビラノバ監督の下でスタートした今シーズン。バルセロナには何の問題もないと思われていた。リーグ戦は開幕から絶好調、ライバルのレアル・マドリーがもたついたこともあって、早々と独走態勢を築いた。
その中心にいたのがメッシだ。昨季はリーグ戦で50ゴールを挙げたが、今季はそれを上回る1試合1得点以上のペースでゴールを量産し、バルセロナを勝利に導いていった。グアルディオラがいなくなってもバルセロナの黄金時代は続く。誰もがそう思っただろう。
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