過熱報道のきっかけ
イングランド・プレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッド(以下、マンU)に加入した日本代表MFの香川真司。アレックス・ファーガソン監督が同席した華々しい入団会見やプレシーズンツアー2戦目での先発出場など、シーズン開幕前から日本のメディアを賑わせているが、実は移籍前にトンデモないゴシップ騒動に巻き込まれていた。
そのゴシップとはAV女優の一之瀬アメリと交際しているというもの。これはフジテレビの『すぽると!』に出演した香川とモデルのマギーの二人を見たある英国人が、一之瀬アメリと勘違いして「二人は付き合っている」とネット上のツイートで拡散したことが発端だ。これを7月8日付の英国の大衆紙『デイリー・ミラー』や『デイリー・スター』などが、事実として報じてしまった。
この内容はドイツ、ブラジル、韓国、中国などでも関心の高いニュースとして扱われたが、中でも真っ先に飛びついたのがお隣の国、韓国だ。
スポーツ紙大手の『スポーツ朝鮮』や『スポーツソウル』だけでなく、一般紙大手の『中央日報』『東亜日報』なども、英国紙に掲載された内容を一斉に報じた。韓国最大手のポータルサイト『ネイバー』の検索窓に韓国語で“カガワ”と入れると、「香川が一之瀬と熱愛中」とタイトルのついたものすごい数の記事がヒットする。
しかし、なぜ韓国メディアはここまで熱心に香川の“熱愛報道”を一斉に報じたのか。それはマンUにいたパク・チソンが抜けてクイーンズ・パーク・レンジャーズFC(以下、QPR)に移籍し、新たに香川が加入してきたことが大きく関係している。
インターネットニュース『OSEN』サッカー担当のウ・チュンウォン記者は「香川の熱愛報道が韓国で過熱したのは、マンUからパク・チソンが抜けた代わりに香川が加入したという見方があるからです」と語る。