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驚異的なペースで得点を量産する“外国人”メッシ。彼はバルサの歴史を変えられるか?

今季も圧倒的なパフォーマンスで得点を量産するリオネル・メッシ。歴史を振り返ると、メッシ以上にゴールを決めた選手がいる。彼はどんな人物か? 果たしてメッシはクラブの記録を塗り替えることができるのか?

text by 植田路生 photo by Kazuhito Yamada

メッシを上回る得点記録を持つ選手

メッシ
驚異的なペースで得点を量産するメッシ【写真:山田一仁】

 今季も驚異的なペースで得点を量産するリオネル・メッシ。4月16日の段階でリーガだけで43得点をあげている(29試合)。メッシは昨季終了時点で253得点をバルセロナで記録。彼がクラブの、そしてサッカーの歴史に残ることは言うまでもなく、我々は歴史の生き証人としてメッシを見ているのだ。

 さて、バルサの歴史を紐解くと、メッシを上回る得点を記録した選手がいることがわかる。その名もパウリーノ・アルカンタラ。1912-1916年と1918-1927年にバルサに在籍し、357試合で369ゴールをあげた。これはクラブ歴代最多記録である。

 アルカンタラのいた時代は、まだリーガがなかった(プロリーグの発足は1928年)。今の国王杯やカタルーニャ州での試合で記録したものであるようだ。1試合1得点以上と今のメッシのようなペースでゴールを決め続けたアルカンタラだが、彼はカタルーニャの人間ではなかった。

 スペイン人の父とフィリピンの先住民イロンゴ族の母との間に生まれた混血児だ。出生地はフィリピン。3歳でバルセロナへ移住し、スペイン代表歴もあるが、フィリピン代表歴もある。今で言う二重国籍で、ヨーロッパで最初に成功したアジア人選手と言うこともできる。

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