仲間と熱く語り合った時間はかけがえのない財産
話した内容は、選手仲間やサッカー関係者との熱いサッカー談義とそれほど変わらない事を少し丁寧な言葉で言っただけだった。今思えば、昔からサッカー仲間と熱く語り合った膨大な時間は本当にかけがえのない財産になっていると思う。
サッカーの価値観、サッカーに対する強い想いを形成する時間となっていたのは間違いないし、あの時間があったおかげで、面接はうまくいったのかもしれないと思う。
その後は契約書の作成にうつる。これも選手時代とは少し内容が違うため、知り合いの代理人の方に手伝ってもらいながら作成した。契約交渉は言いたい事をしっかり伝える貴重な機会だ。
選手になったばかりの頃は、とても苦手だったが、いつからか、しっかり主張することの大切さを知り、特にアメリカでプレーしたことで外国人の毅然とした態度、ストレートな表現には少なからず影響を受けた。主張することは責任を生み、自分を正確に理解してもらうことにもつながる。
年明けからは浦和での仕事をしながら、千葉での家探しや、業務の引継ぎ、VONDSの仕事の準備などやることは多くなった。
浦和での仕事も手を抜くことはしたくなかった。どこまでできたかはハートフルクラブの方が評価することだが、次の職場が決まった中でやる仕事というものはある種それまでにないプレッシャーがあったことを思い出す。
1月はそのような形で時間が過ぎていった。
プロフィール
西村卓朗
1977年8月15日生まれ、東京都出身。
【サッカー選手歴】
スポーツクラブシクス-三菱養和SS(ジュニアユース、ユース)-国士舘大学-浦和レッドダイヤモンズ(2001-2004)-大宮アルディージャ(2004-2008)-Portland Timbers(2009/アメリカ2部)-Cystal Palace Baltimore(2010/アメリカ2部)-コンサドーレ札幌(2011)
【コーチ歴】
浦和レッドダイヤモンズ ハートフルクラブ普及コーチ(2012)
VONDS市原監督(2013~)