リーグ1の高額所得者、上位7人はPSG
と、ここで火の粉が降りかかるのが、サッカー選手だ。
この法案が打ち出された昨年の時点で、フランスサッカー協会のノエル・ル・グラエ会長は政府側に説明を求め、「この案は、大企業だけを対象とするもので、サッカークラブは中小企業扱いなため対象とならない」という回答を得ていたという。
しかし政府は、4月2日の声明で、「富裕税はサッカー選手に対しても例外ではない」と発表。サッカークラブは規模的には大企業とは言えないものの、例外的に対象とする、と方針を一転したのだ。
フィガロ紙の報道によると、その場合に影響を受けるのは、リーグ1の12クラブに所属する100~110人の選手たち。とくにカタール資本でバブル期にあるパリSGは、100万ユーロ超えの選手を数多く抱えている。
以下はフランスフットボール誌が掲載した、リーグ1の高額所得選手TOP10だが、実にPSGの選手が7人も名を連ねている。
【1】ズラタン・イブラヒモビッチ(PSG):1500万ユーロ
【2】チアゴ・シウバ(PSG):960万ユーロ
【3】エゼキエル・ラベッシ(PSG):940万ユーロ
【4】ヨアン・グルキュフ(リヨン):580万ユーロ
【5】サロモン・カルー(リール):570万ユーロ
【6】マテュー・バルブエナ(マルセイユ):460万ユーロ
【7】ママデュー・サコ(PSG):440万ユーロ
【8】チアゴ・モッタ(PSG):430万ユーロ
【9】マクスウェル(PSG):430万ユーロ
【10】アンドレ・アイェウ(マルセイユ):420万ユーロ
PSGはアンチェロッティ監督にも1200万ユーロを支払っていると報じられているが、とくにイブラヒモビッチに関して、この額面はいはゆる「手どり」であり、所得税はクラブ側が負担している。
75%法が施行される前の税率は、50万ユーロ以上の収入に対して49%であるから、クラブ側は現時点で年間約3000万ユーロ(約39億円)をイブラ一人のために支払っているのだ(75%だと約5900万ユーロ=約77億円)。