プラティニはイングランドが嫌い?
さて、ここからは視点を変えて、ヨーロッパに住む身としてこの“抽選会”について考えたいと思う。いかんせん、ここから書くことは小生の想像が含まれる。ただ、いわゆる抽選というものについて皆にも考えて欲しい。
今回のチャンピオンズリーグはベスト16、ベスト8、ベスト4と3回の抽選会があった。日本語で言う「トーナメント」にもかかわらず、次にどこと当たるかわからないようになっていた。
小生が邪推するに、“山”を作らなかったのは、対戦相手を運営側(UEFA)が操作したかったからではないかと思っている。つまり、抽選などはパフォーマンスで、ショープロレスのような“マッチメーク”だったわけだ。
興行面を考えても、どこかでビッグマッチがあった方がいいに決まっている。それが、ベスト16でのマンチェスター・ユナイテッド対レアル・マドリー。ベスト8で言えば、バイエルン対ユベントスだ。
加えて、プレミアリーグ嫌いのプラティニUEFA会長がイングランドを潰しに来た。で、アーセナルにバイエルンをぶつけたのだ。社会主義的な考えのプラティニは富が集中するプレミアリーグを好ましく思っていない。スター選手を買い集めるクラブにはお灸をすえたいのだ。
準決勝の組み分けは、決勝でクラシコという大きな盛り上がりを作りたかったように見える。金満は嫌いつつも、興行的なさらなる成功は求める。今季のチャンピオンズリーグからはUEFAのそんな思惑が見え隠れする。
抽選を行ったファン・ニステルローイがどんな指示を受けていたのか、聞いてみたいものだ。
【了】