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鈴木政一監督率いるU-18日本代表を見る上で、必要な物差しとは?

3大会連続でW-20ワールドカップ出場を逃している日本。2015年のU-20W杯出場を目指し、U-18代表監督にジュビロ磐田で黄金期を築いた鈴木政一氏が就任した。鈴木監督の目指すチーム作りと、アンダーカテゴリ代表に求められる役割に迫る。

text by 小澤一郎 photo by Kenzaburo Matsuoka

U-18日本代表監督に就任した鈴木政一氏

 26日からJ-GREEN堺にてU-18日本代表候補のトレーニングキャンプがスタートした。このU-18日本代表候補は、FIFA U-20ワールドカップ2015(ニュージーランド開催)の出場を目指すチームであり、周知の通り日本はU-20W杯出場を3大会連続で逃している。

 将来的なA代表の地盤沈下にもつながりかねない異常事態に危機感を持つJFAは、ジュビロ磐田で黄金期を築いた鈴木政一氏をこの代表監督に抜擢。2011年から母校の日本体育大学監督を務めていた鈴木監督は、北信越リーグ時代のAC長野パルセイロの強化部長の経験もある。

 鈴木監督の初指導にも注目が集まったU-18日本代表候補のトレーニングキャンプを2日間取材してきた。すでにJリーグに出場している選手はクラブでの活動を優先させる方針からセレッソ大阪の南野拓実ら数名が初日のミーティングのみの出席となり離脱していたが、鈴木監督からは頻繁にポジショニングやプレッシングのかけ方など細かな戦術指示が飛び出すなど早速“鈴木色”の出たトレーニングとなっていた。

 27日の練習後、鈴木監督に話を聞いた。まず今回のトレーニングキャンプの狙いについてはこう述べている。

「基本的にはこちらが(選手を)見ることだが、どんなサッカーをやって世界を目指すんだということを明確に伝えた中で、それがどこまで浸透できるかということが一番の目的」。

 今回のメンバー30名のうち、9選手がJクラブのプロ選手。この割合は間違いなく今後も増加するものと見られており、もはやU-20W杯を目指すU-18以降の日本代表においてクラブチームのようなチーム作りはできない。実際、鈴木監督も「集められる期間は短い」と明かしている。

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