僕らと同じ水準に達しているチームはない
――ではあなたは、サミル・ナスリが得点の後で示した行為(EURO2012、対ウクライナ戦で得点を決めた際にナスリは、指を突き上げる挑発的なパフォーマンスを見せた)についてはどう思いましたか?
「僕は自分があんな風にやるとは思えないし、そんな機会が永遠に訪れないことを願っているよ。ああ、すごく驚いた。でもそこから先は……、僕には彼の行動を客観的に判断できない。だって彼のことをまったく知らないし、どういう心理状態であんなことをしたのか、どういう理由が具体的にあったのか、何もわからないからね。彼にレッスンを与えるのは僕じゃない」
――ピッチの上で、プレーで示したいということですか?
「(笑って)レッスンかどうかわからないけど、ピッチの上で戦いたいよ」
――スペイン代表でもクラブでも、ほとんどすべてのタイトルを獲得していますが、満足しきるということはないですか?
「タイトルへの渇望は常にある。僕らのグループは能力的にとてもレベルが高いし、同じ水準に達しているチームは、世界を見渡してもほとんどいないと思う。僕ら以上に完璧なスタイルで、ゲームを支配できるチームは存在しない。その事実が僕らに自信を与えている。そうした安心感と安定感があるから、どの試合にも同じ気持ちで謙虚に臨むことができる。
クラブだろうと代表であろうと、常に新しい目的がある。達成すべき新たなチャレンジがあるんだ。今で言うならば、それはブラジルへの道をこじ開けることだ。それが何を意味するかは、別に言う必要はないよね。絶対にブラジルまで行って、タイトルを守る。出来ないなんて誰も言えないだろう。そのために僕はサッカーをしているんだから」
――つまりルーティーンに陥ることはないと。
「ないね。まあ……、たまにはあるけど(笑)。すべてが薔薇色だと思い込んだら危険だ。そう、たとえば怪我をしたりとか、悪い時期は必ずある。試合に負けるときもある。そういうときこそ、自分がより強くならなければならない。困難を乗り越えようとする野心を、絶対に失ってはいけないんだ」