左SBは酒井高徳。駒野抜てきの可能性も
【写真:松岡健三郎】
一方の左サイドバックは酒井高が、カナダ戦の前半は劣勢にありながら粘り強い守備を見せ、後半は中盤のタメを起点に迫力ある飛び出しを繰り出し、決勝点を演出。パスの精度など課題は残すが、ヨルダン戦のスタメン起用に目処は立った。
試合の終盤に右足を痛めて途中交替となり、周囲を不安にさせたものの、疲労による痙攣(けいれん)と判明。翌日の練習はジムで別メニューとなったが、24日からは全体練習に復帰した。
カナダ戦の先発メンバーでは、やや低調な出来のまま前半のみで退いた内田と前田に関しては、前半の厳しい流れと個人のパフォーマンスの兼ね合いをザッケローニ監督がどう見たか、そして彼らの実績に対する信頼も大きなウェートを占める。
右サイドバックの内田は自陣でボールを持つことが多く、苦し紛れのパスをカットされる場面も目立ったが、中盤の悪い流れを被った結果でもあり、パスの出し所が少なく、上がるタイミングも難しくなったことは彼の責任だけではない。
その状況で守備を破綻させず、何度かカウンターの起点になったことも評価はできる。ただ、後半から入った駒野も目立たないながら、安定したプレーでチームを攻守に支えただけに、イタリア人指揮官がチームにおける彼らの機能性をどう見込むかで、スタメンは決まってきそうだ。
【次ページ】カナダ戦決勝点のハーフナーは切り札