3.セットプレーの対応に甘さがある
日本の失点はセットプレーから生まれた。マークしていた伊野波雅彦のミスであることは間違いないが、守り方にも原因はある。日本のコーナーキックの守り方は、自分のマークを決めてつく「マンツーマン」だ。
失点シーンを見ればわかるが、カナダの選手はボールが入る前に動き回って、ゴール正面のスペースを空けようとしている。ポッカリと中央のスペースが空いてしまったことがシュートにつながっている。
マンツーマンではなく、あらかじめ危険な場所に選手を配置しておく「ゾーン」であれば、相手がどれだけ動いてこようと中央のスペースを空けることはない。このあたりは監督の好みもあるので「どちらが良い」とは言いづらいが、スペースを空けられときにどのように対応するのか話し合いをしておくことが大事になる。
カナダ戦のスタンドにはヨルダンのハマド監督の姿があった。ある意味、日本はヨルダン戦の前に自分たちの弱点をさらけ出してしまったと言っていい。
ハマド監督は「前からのプレス」+「ロングボール」+「セットプレー」という3点セットに苦しめられた日本を見て、どう感じただろうか。26日、ヨルダンの戦い方でそれは明らかになる。