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日本代表 12年前

コンフェデのカギを握る長友と内田の攻撃力【ブラジル対イタリアから分析】

text by 神尾光臣 photo by Kenzaburo Matsuoka

ブッフォン「バロテッリのチームプレーは感動的」

 9分、盛んに左サイドの突破を仕掛けていたエル・シャラウィがCKをゲット、デ・ロッシが右足ヒールで流して1点を返す。その3分後、今度は同じミランのバロテッリが牙を剥いた。

 ボールを中盤で持った後、相手を引きつけてドリブル。そのままマーカーをあざ笑うかのように、右足で凄まじい精度のミドルをねじ込んだ。


攻守に献身的な姿勢を見せたバロテッリ【写真:山田一仁】

 結局、試合は2-2のドローで決着。この日、ジュネーブのスタジアムにはブラジルとイタリアのファンが大体同じほど入っていたが、試合結果も痛み分けである。ただ、練習試合の収穫という意味では、イタリアの方が多くのものを得ていた印象だった。

 何と言っても、まずはバロテッリの出来だ。こともなげにねじ込んだミドルシュートはもとより、サイドに回ってはクロスを放ち、また前線では献身的にポストプレーをするなど、チームプレーも地道にこなしていた。

「懸命にチームプレーをする彼の姿は感動的ですらあった。ゴールを決めなくても彼の評価は高いはずだ」と主将のブッフォンはべた褒めだった。また4-3-3のシステムは、2点を奪った攻撃力だけでなく、組織守備の上でも機能していた。今まで試行錯誤が続いたが、いよいよチームの形は固まってきそうである。

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