セットプレーで課題を見せるも勝利
カナダ戦の先発メンバーはトップ下には香川真司が入り、左サイドハーフには乾貴士が入った。また、左サイドバックにはベテランの駒野友一ではなく、ドイツで成長著しい酒井高徳を起用した。
試合は、序盤は守備の局面でプレスの位置が定まっておらず、格下相手にボールを持たれる場面が目立った。そんな中9分、長谷部誠がボールを奪取し、ドリブル突破。乾貴士へのスルーパスは通らなかったが、GKが処理をミスする。ルーズボールを拾った岡崎慎司が左足でループ気味に蹴り、先制点を奪った。
これでリズムを取り戻すと、左サイドを中心に攻撃を組み立て、乾が切れ味鋭いドリブルで何度かチャンスをつくる。守備面でもボールの取りどころがはっきりしたのか安定。相手に攻撃させなかった。
勝ち越しゴールを決めたハーフナー【写真:松岡健三郎】
だが、35分過ぎになると低調な展開に。攻撃が組み立てられないと、安易に放り込む場面が見られた。前線でキープできる選手がいればまだ意味はあるのだが、そうではない状況での単純なロングボールにより日本らしいパスワークは失われた。
後半、中村憲剛が入り、彼がトップ下、香川が左に回ると、いきなりチャンスをつくる。3分、香川からのスルーパスを受けたハーフナーがGKと一対一に。シュートはゴールマウスをとらえることは出来なかったが、前半よりも攻撃が活性化したのは明らかだ。
13分、CKからのクロスを伊野波雅彦が競り負け、ヘイバーに合わされ失点し、同点に追いつかれるが、29分にはゴール前の混戦からハーフナーが左足で蹴り込み勝ち越し。結局試合はそのまま終了し、2-1で勝利した。