サプライズの無い代表メンバー
22日に行われるカナダ代表との親善試合、そして26日のアジア最終予選ヨルダン戦に向けた日本代表メンバー23名が発表された。
開口一番、ザッケローニ監督が「大きなサプライズは無い」と発言した通り、初招集は無し。Jリーグ開幕前の2月6日に行われたラトビア戦では呼ばれなかった西川周作、中村憲剛、駒野友一、栗原勇蔵の4人が復帰したが、彼らも言うなれば“お馴染のメンバー”。
ここからもカナダ戦でコンディションを調整しながら、これまでの2年半で指導してきた戦術を確認し、ヨルダン戦で勝ち点3を獲得して2014年W杯本大会の出場を確定させたい、という意気込みが伝わってくる。
今年1月の年間スケジュール報告記者会見からザッケローニ監督は「まずは3月のヨルダン戦で予選を突破することに集中したい」と強調していた。その時点で“ヨルダン戦まで”と“ヨルダン戦後”を分けて考えていたということだが、言い換えれば予選の残り3試合ではなく、このヨルダン戦でブラジル行きを決めてしまい、そこからは本番に向けた強化に乗り出したいわけだ。
その状況で、主力中の主力とも言える本田圭佑と長友佑都がケガのためにメンバーから外れたことは戦力的にも、メンタル的にも痛いことは確かだ。とりわけ今回の争点になっているのがトップ下の起用法。
ザッケローニ監督が就任した10年の夏から本田が君臨してきたポジションであり、彼の強さと存在感、勝負所での決定的なチャンスメークが日本を勝利に導いてきた。その本田を欠いた11年9月に行われたアジア3次予選の北朝鮮戦では柏木陽介(浦和レッズ)、直後のウズベキスタン戦は長谷部誠を先発で起用したがうまく機能せず、後半から清武弘嗣をウィングに投入、香川真司がトップ下に入る形にチェンジしている。