3月29日 東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ開催
この試合の話になると、「中西、シナリオ書いたんだろう」と冗談まじりに言われるのだそうだ。
この項は恥ずかしながら、長居を訪れた一観戦者としての私感だ。写真と映像ですべてが伝わる試合だった。この試合に関して何か言葉をうまく付け足す術を知らない。
帰りの御堂筋線の中には目頭をハンカチで抑えている人、笑顔の人、興奮が覚めやらない人、何かを噛み締めながら黙っている人であふれかえっていた。ただみんなが「明日からまた、頑張ろう」と思っていたような気がする。
新大阪の宿に着いて付けたテレビで、チャリティーマッチのハイライトを見た。「ベガルタ仙台が練習再開」というニュースが同時に流れていた。
【3月29日・Jリーグ再開まで、あと26日】
3月31日 運営担当者会議開催
3月31日、11時よりJFAハウス内9階で、運営担当者会議が行われた。再開に向けての調整を取り行うものである。仙台のスタッフが、初めて参加できた会議でもあった。大東チェアマンも同席した。
仙台の事業部・運営課長の齋藤美和子が「会議の前に皆さんにご挨拶をさせていただけませんか」と申し出た。
中西事務局長の話を要約すると、こんな挨拶がなされたという。
「本当にたくさんの皆さんに支援をしていただいていることに感謝しています。ベガルタ仙台に今できることは、サッカーをすることです。今年ベガルタサポーターの皆さんはなかなか、ホームゲームのチケットを買うことができないと思います。どうか皆さん、仙台にたくさんのサポーターを連れてきてください。たくさんの方に、仙台に来ていただくことで、仙台は元気になります」
会議室が、水を打ったように静かになった。
「あの齋藤さんの挨拶で、運営担当の皆さんの目の色が変わりました。『やろうじゃないか』。空気がピンと張り詰めました」(中西)
同日、Jリーグ全試合生放送の契約を結んでいるスカパーJSAT株式会社がJリーグチャリティーマッチ6試合の生中継を決めた。スカパー!もまた、サッカーファミリーの一員として、今回の復興活動に大きく寄与している。3月27日から再開された「アフターゲームショー」を「チカラをひとつに。‐TEAM AS ONE‐ Jリーグアフターゲームショー」とし、無料放送。チャリティーマッチも13試合を無料で生中継した。
スカパーJSAT・Jリーグ推進部部長上田徹はこう語る。
「サッカーを通じて日本を元気にしたい。その思いは一緒です」
【3月31日・Jリーグ再開まで、あと24日】