安間体制下、3年計画の最終年 新戦力の活躍次第で中位以上は可能
昨季は最終節まで残留を争うことになったが、それはシーズン序盤にけが人が続出するなど波に乗れなかったことも一つの要因。限られた戦力を大事に育てる安間監督の下、富山はこの2年間で少しずつ前進してきた感がある。
今季はその安間体制の3年計画の最終年。指揮官が志向する「プレッシングから素早い攻守の切り替えでゴールを目指す」スタイルはすでに十分チームに浸透しており、今季はさらに「パスで崩す」をテーマに掲げた。甲府時代に師事した京都・大木スタイルにイメージは近い。
この2年で安間監督のスタイルが浸透した上、今季はその戦術を十二分に理解する主力がほぼ残留した。そこに実力のある選手たちを迎え入れられたことは大きな前進だろう。
前線には京都U18出身で190センチの大型ストライカーである三根、二列目のキム・ヨングンはU22韓国代表、最終ラインには群馬から御厨が加入し、各ポジションに効果的な補強が成功したといえる。まずはけが人を最小限に抑えて序盤をうまく戦い抜ければ、昨季のように最後まで残留争いに巻き込まれることもないはずだ。
2013シーズン 戦力の入れ替え
IN | OUT |
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大山俊輔〔完全移籍/愛媛〕 | 加藤弘堅〔完全移籍/草津〕 |
御厨貴文〔完全移籍/草津〕 | 平野甲斐〔完全移籍/ブリーラムユナイテッド(タイ)〕 |
國吉貴博〔完全移籍/鳥栖〕 | 松原優吉〔完全移籍/長野パルセイロ〕 |
三根和起〔期限付き移籍/京都〕 | 関原凌河〔完全移籍/カマタマーレ讃岐〕 |
金永根〔期限付き移籍/新潟〕 | 吉川拓也〔期限付き移籍/ツエーゲン金沢〕 |
舩津徹也〔期限付き移籍より復帰/C大阪〕 | 福田俊介〔期限付き移籍期間満了/大宮〕 |
ヤンヘジュン〔新加入/京畿大学(韓国)〕 | 西野誠〔引退〕 |
村松知輝〔新加入/浜松大学〕 | 酒井貴政〔引退〕 |
山本祥輝〔新加入/興國高校〕 | 鶴田達也〔引退〕 |
– | 明堂和也〔引退〕 |
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