補強面と総合力それぞれの診断結果
多くの主力が流出し、戦力ダウンは否めないが、前田、内村、河合といったセンターラインが残留したことは救い。徳島から戻った上里の存在も大きいだろう。欧州への移籍を目指していた古田が結果としてチームに残ったことも好材料と言えるだろう。
また、榊や奈良といった若手が昨季J1で経験を積んでいるだけに、今季の戦いでさらに自分の力をどれだけ伸ばせるかにも期待がかかる。
ジェイド・ノースが抜けたセンターバックの穴には、192センチの長身を誇るパウロンや、チョ・ソンジンら新たな外国籍選手に白羽の矢が立てられた。彼らの出来次第ではあるが、守備に安定感が伴えば上位を狙える陣容ではある。
大量流出による戦力ダウンという印象だが、2011年の昇格を経験しているメンバーも残っており、クラブとして、サポーターも含めた昇格争い最後の戦い方を知っていることは大きな強み。2年前の最後の追い上げは脅威的であり、昇格を経験したことのないJ1未経験クラブの追随を許さなかった。
新人の神田も、キャンプから練習試合で得点という結果を積み重ねており、残留した古田も含めて考えると、中盤のアタッカーは昨年よりも層が厚くなってきているとも言える。
今季は選手が流出したとはいえ、核となる選手も多数残留しているだけに、守備の安定さえあれば最後まで上位に食らいついていくだけの実力は備えている。新指揮官の下でディフェンス面での整備が進めば、結果的に昇格争いに絡むことも考えられる陣容と言えるだろう。(※それぞれA~Eランクで診断)
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