補強面と総合力それぞれの診断結果
昨季10ゴールを記録した佐藤とは契約を更新しなかった。代わりに大卒ルーキーながら即戦力の平野、左足を自在に操る美尾、スピードのある清本らが加わり、個人任せだった攻撃面もチームとして戦える素地ができた。
美尾は鳥取時代に服部と中盤を構成していた経験もあり、コンビネーションのすり合わせにもそれほど時間は掛からないはずだ。
一定の組織性を発揮し始めた守備陣には、左右のサイドバックに益山と杉山が加入し、選手層は増したといえる。守備のベースがある行徳体制2年目は攻撃面の変化に注目したい。
昨季は最終節まで残留争いに巻き込まれたが、その最大の要因は攻撃力不足。リーグワーストとなる27得点は前線の個の力に頼ろうとしたため。佐藤は10得点を挙げたが、その他は3人の外国籍選手を含めて不発に終わった。
その意味で今季は、美尾、平野、清本ら、前線に変化をつけられる選手を獲得している。個人ではなくチームとしてゴールを奪える形を構築したいところだ。昨季の残留争いで勝点をもぎとった守備には一定のベースがある。それだけに、チームとしての得点力を高めていくことができれば、今季残留争いに巻き込まれる可能性を大きく減らすことができるはずだ。(※それぞれA~Eランクで診断)
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