初先発の金崎は目立った働きができなかった
23日に行われたシュツットガルト対ニュルンベルクの試合は、ブンデスリーガの舞台で初めて日本人選手が4人出場した記念すべき試合となった。
スコアレスで迎えた後半6分、ハルニクのミドルのリバウンドを拾ったトラオレのミドルシュートでシュトゥットガルトが先制したが、後半32分にカウンターから清武弘嗣を起点に右サイド展開。チャンドラーのパスを受けたフォイルナーが決めてニュルンベルクが同点に追い付き、1-1の引分けとなった。
ホームのシュトゥットガルトにとってやや痛い結果ではあるが、木曜日にアウェーでヨーロッパリーグのラウンド・オブ・32の第2レグ(ベルギーのゲンクに2試合の合計スコアで勝利し、ベスト16進出を決めた)を戦って中1日という厳しい日程、いわば“耐久戦”の状況だったことを考えれば御の字とも言えるだろう。
この試合において、酒井高徳はブンデスリーガ初先発となった金崎夢生とポジション的にマッチアップしたが、結果的に金崎は決定的な仕事をできずに前半のみで交替した。その大きな要因となったのが酒井の柔軟な“絞るディフェンス”であり、そこからの機敏な対応だった。
もともとライン際の守備に関しては、デビュー時から高いパフォーマンスを披露していた酒井だが、ゴール前に絞ってセンターバックを助ける、あるは彼らの裏をカバーする動きを課題としていた。それは縦の攻撃参加を持ち味とすることにも起因するのだが、最近のプレーを見ていると、下がっての守備を強いられる場面で柔軟なポジションを取り、サイドラインを守るだけでなく、中央の守備に貢献しようとする姿勢が強くなってきている。