内田欠場の思わぬ影響
対するシャルケは、ホルトビーの抜けた穴は、リヨンからの新加入バストスで埋まった。だが、内田篤人がケガで離脱してしまった影響はかなり大きい。
最近の試合では、右サイドバックにヘーベデスが入り、センターバックはマティプとパパドプーロスが組んでいることが多かった。守備力は向上したが、いかんせん攻撃への迫力は失われた。
右サイドハーフのファルファンとの絶妙なコンビネーションでの崩しはシャルケの武器の1つだった。また、内田の貢献が大きかったのはビルドアップ、組み立ての部分だ。
栃木SC監督にしてゾーンディフェンスの名手・松田浩氏によれば、現代サッカーでは守備の組織化がどこのチームも高いものを持っており、唯一十分なスペースがあるのがサイドバックの前方だという。内田はそこを使うのが上手かった。日本代表でも他の選手に比べて重宝されるのはこのためだろう。
1月の移籍市場で、ガラタサライは戦力を大幅にアップさせ、シャルケは補強によりダウンを防いだ。しかし、内田篤人のケガという思わぬ事態が、勝負に大きく影響を及ぼすかもしれない。
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