ドログバがもたらす意外な効果
もう1試合の賭け率は、bwinではガラタサライの勝ちが2.00、引き分けが3.50、シャルケの勝ちが3.50(午後5時現在)。ウィリアヒルでは、2.20、3.20、3.30とホームのガラタサライがやや有利と出ている。
組み分け発表直後はシャルケの優勢と見られていた。状況が一変したのは、1月にガラタサライが2人のビッグネーム、ドログバとスナイデルを獲得したためだ。
ガラタサライはベスト16には進出したものの、戦い方としてはサイドからの展開、あとはグループステージで6点と得点王に輝いたFWブラクの個人能力に頼るという淡白なものだった。そこにスナイデルが入ることで中央からの崩し、というオプションが加わった。
そして何より大きいのはドログバだ。昨季、チェルシーを優勝に導いた世界屈指のストライカーが欧州の舞台に帰ってきた。圧倒的なフィジカル、テクニックは健在。中国で半年を過ごしたが、先日のトルコリーグデビューを果たし、早速1得点を記録している。
ドログバの存在は意外なところでもきいてくる。得点力はもちろんだが、彼は勝つために実に巧妙な戦術眼を持っている。たとえば、意図的に相手のリスタートを遅らせたり、センターバックの背後からプレスをかけてみたり。フェアとは言えないが、勝負にこだわれば重要だ。ドログバが昨季のチャンピオンズリーグで試みた“破壊工作”については、『欧州サッカー批評07』で清水英斗氏が考察しているので、興味のある人は参照してみてほしい。
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