内田が発熱で酒井宏樹の先発が濃厚

　当日のコンディションに問題がなければ、唯一の本職センターFWとなる前田遼一が1トップに張り、トップ下に本田が入ることが濃厚だ。高さと強さを備えるラトビアDFをしっかり前田が背負って、高い位置でボールを受けられるかどうかは、チームにおける1トップの位置付けにも影響していくはずだ。

　左のウィングは香川だろうが、右は岡崎と清武が争うことに。持ち味が違うため単純な実力評価にはならないが、現在の状態や周囲とのバランスをザッケローニ監督やスタッフが見極めて回答を出すことになる。

　ただし、どちらがスタメンで、どちらがベンチに座るにしても、両者とも重要な戦力であることに変わりはない。戦術的なコンセプトも大事だが、共に「リスクを冒して積極的にトライしてほしい」というザッケローニ監督の要求に応えうる選手たちであり、出た時間に確かな存在感を発揮してほしいところだ。

　ボランチはオフ明けとはいえ戦術面で遠藤保仁は欠かせないか。その相棒を担うキャプテンの長谷部誠はブンデスリーガで再び出番を失っているが、ライバルの細貝も似た境遇にあり、現時点で最も不安要素の強いポジションとなっている。それだけにJリーグから、このポジションで唯一選ばれた高橋秀人の奮起にも期待したいところ。

　SBは左SBでスタメン濃厚の長友佑都が前日合流ということもあり、酒井高徳との早めの交代もありうる。右SBは内田篤人が前に出場停止などもあった中で酒井宏樹が台頭し、完全な序列はできていない。今回は内田が風邪で熱が出たこともあり、酒井宏の先発が有力だが、コンディションの評価によっては酒井高が抜擢される可能性もある。

　CBはよほどのことが無い限り今野泰幸と吉田麻也がスタメンとなるが、もう1人の本職CBである水本裕貴は今野だけでなく、吉田の側で途中出場する可能性もある。欧州トップレベルのストライカーとして知られるルドネフスが直前で辞退し、やや勝負の妙味は薄くなったが、しっかりと相手FWを押さえて無失点につなげたいところ。

　GKも守護神の川島が鉄板だが、長旅から前日合流ということで、試合展開を見ながら権田修一や林卓人を起用する可能性もある。今回の目的から考えても、奇をてらった選手起用はしないはずだが、それぞれがしっかりと監督の戦術的な要求に応えながら、自分を出すところは出して、内容も結果も幸先の良い1年のスタートを切ってほしい。

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