補強面と総合力それぞれの診断結果
新加入の選手はみな足元の技術があり、川崎フロンターレが志向するサッカーに沿った補強にはなっている。まだまだ伸びる可能性のあった楠神順平の移籍は痛手だが、一方で大久保嘉人、山本真希、中澤聡太は他クラブとの競合を制しての獲得で即戦力として期待ができる。
各ポジション、バランスよく層の厚みを増しており、選手のユーティリティ性も高い。現状の予算の中では効果的に補強したのではないか。あとは未知数だが「20ゴールはしたい」と言っているパトリックがどこまでフィットするのかで補強の評価は分かれるだろう。一次キャンプの練習試合では早速ゴールを連発しているようだが、はたしてどれだけの逸材なのか…。
昨シーズンは序盤で監督が代わりながらも明確なコンセプトで継続してトレーニングと試合を重ね、確実に選手たちの力とチームとしての成熟度は上がってきた。終盤はチームとして同じ絵を描けるようになってきたことで、勝てる集団になりつつあった。
今シーズンは始めから指揮を執る風間監督が心・技・体の「体」の部分にもメスを入れ、よりチームの土台を強固にしようとしている。ここに新戦力がうまくフィットし、怪我人を少なくできれば上位を狙えるチームにはなるだろう。徹底して研究してくるチームも多いはずで、それをはねのける力があるかどうかも問われる一年になるだろう。(※それぞれA~Eランクで診断)
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