バルサっていう天才集団を倒すにはやはり天才が必要になる
――ただ、リーグ戦とCL、コッパ・イタリアがある以上、選手層は分厚いに越したことはない。特に来季は“CL奪還”をミランが第一の目標に掲げている以上、カッサーノの貢献は絶対に欠かせないはずだが。
「なんてったってあのバルサがいるしな……。アイツらを倒さずしてCL制覇はないはずだし。で、あのバルサっていう天才集団を倒すにはやはり天才が必要になる。なのでこの俺は欠かせない、と?(笑)。
とにかく、昨季の俺はサンプで出てたからミランではCLに出れなかったわけで、あのトッテナムとの試合も俺がいれば……と思わないでもないわけでね(笑)。なので来季はやってやるよ。もちろん目指すのはCLだけでなく3冠。あのインテルが2年前にやってみせたんだから、俺たちにできないはずはない。ミランのクオリティーを知るからこそ、今の俺はそう確信してるんだよ」
――とにかく、一児の父となったカッサーノは心機一転。来季は昨季以上にマジメにプレーする。かつては『暑い時は日陰でプレーする』と言ってた君だが、もうそんなことはない?
「たぶん、ね(笑)。というのもまた冗談。このオフに絞るだけ絞って必ずベストのコンディションに持ってくよ。まずはそこからだね。で、実際にシーズンが始まってからのことは、今はまだ“お楽しみ”ということで(笑)。
とにかく、言えるのは『出れば俺は試合を決めるアシストを華麗に何発も繰り出し、だけじゃなく貴重なゴールも決めてみせる』っていう自信があるってこと。2011-12シーズン、パワーアップしたカッサーノに期待してくれよな! でも、やっぱり戦術のことはよく分かんないんだけどね……(笑)」
【了】
初出:欧州サッカー批評4
プロフィール
アントニオ・カッサーノ
1982年7月12日生まれ、イタリアのバーリ出身。99年にASバーリにてセリエAにデビュー後、ASローマ、レアル・マドリーを経て、07年にUCサンプドリアに移籍。11年よりACミランでプレーする。03年にイタリア代表としてポーランド戦で初出場初ゴールを記録。ユーロ04、08に出場、国際Aマッチ23試合出場6得点。