補強面と総合力それぞれの診断結果
永井と金崎がチームを離れた一方で、即戦力の加入は矢野貴章一人に止まった。欧州での経験があるヤキモフスキーを含めて、新加入の選手はいずれも評価の高い選手であることに間違いないが、J1でどれだけ戦えるかは未知数だ。急に決定した永井の移籍なども含め、補強は難しい判断を迫られたと思うが、厳しい評価にならざるを得ないだろう。
昨年はシーズンを通して苦しい戦いを強いられた一方で、田口泰士がアンカーに定着し、セットプレーのキッカーも任されるなど大きな成長を遂げたのは好材料だ。また負傷で長期離脱していた磯村も復帰し、中盤の構成には柔軟性が出せるだろう。また、ディフェンスラインには闘莉王、増川、ダニエルと能力の高いセンターバックを有し、阿部のバックアップも本多の獲得で目途が立つ。
大きな問題は、やはり永井と金崎が抜け、負傷がちなケネディと玉田に頼らざるを得ない攻撃陣にあると言えるだろう。矢野はある程度計算できる戦力と言えるが、ヤキモフスキーやチアゴ、望月らの新加入選手は、これからキャンプを通して見極めが必要になる。再びタイトルを獲得するためには、昨シーズン低下した得点力をどれだけ回復できるかに掛かっている。(※それぞれA~Eランクで診断)
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