関塚さんを招聘しようとした意図
――関塚隆氏とは交渉がまとまりませんでした。新聞記事では『千葉の態度に不信感を持った』と書かれていました。
島田 『不信感を持った』という様子は見られなかったので、なぜそういう記事になっているのかはわかりません。諸々の条件が噛み合わなかったということです。
――何が噛み合わなかったのでしょう。
島田 個々の契約条件なので、そこは言えません。
――強化方針や選手の獲得について?
島田 いろいろです。選手のこと、クラブの予算、本人の契約条件、スタッフの条件など。どれがどうかは言えませんけど。
――関塚さんを招聘しようとした意図は何だったのですか。
島田 クラブ内に競争を持ち込んでくれる人、それによって戦う集団にしてくれる人、そのためのトレーニングの量と質を高め、試合ではいわゆる勝者のメンタリティを植え付けてくれる人。議論して、そういう人物がいいのではないかということでリサーチした結果、浮上したのが関塚さんでした。
――関塚さんとは破談になったわけですが、新監督にもそういう条件を満たす人が望ましいと。
島田 当然そうなります。
――来季に向けて組織上の変化はありますか。
島田 とくに組織を改変することはいまのところ考えていませんが、トップとアカデミーの連携をより強めていきたいと思います。トップの練習にユースの選手を参加させてみる、トップとユース、ジュニアユースのコーチ同士がよりコミュニケーションを深めていく。それぞれが別々でなくて、つないでいくことが重要だと考えています。
――プレーオフまで進みましたが、残念ながら昇格はできませんでした。
島田 振り返ると、もう少しできたんじゃないかという思いはあります。夏から秋口にかけて苦しい時期がありましたが、もう少し戦い方を考えていれば違っていたのかなと。ただ、それは他のクラブも同じでしょう。勝ち点を積み上げる力が少し足りなかった。
――社長は昇格できると思っていましたか?
関塚氏との交渉が破談となったが、クラブ側は何人もの候補を掲げていたという。来季の編成を考える時期や、そこに強化部がどう関わっていくのかなど、興味深い話がインタビューでは続いていく。
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