ようやく出発点に立ったミシャ・スタイルのレッズ
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の独特なサッカーは、サンフレッチェ広島時代からよく知られていた。2012年J1で優勝した広島も、“ミシャ”のサッカーを踏襲している。では、そのミシャ監督を迎えた浦和レッズはどうなのだろう。
開幕当初はぎこちない印象だったが、次第にこなれてきて最終的には3位でACL出場権を獲得した。戦術的な形に関しては問題なくできていると思う。ただし、型どおり動けるようになったから完成というわけではなく、そこは出発点にすぎない。
ミシャ・スタイルは攻守でフォーメーションが変わる。例えば、CBの槙野は攻撃時にはタッチライン際へ開いてSBとしてプレーする。MFの阿部勇樹も攻撃のときはポジションを下げてCBになる。守備時にSBだった両翼は、攻撃時にはFWのラインまで上がっていく。
ポジションが動かないのは中央のCB、阿部と組むボランチ(鈴木)、1トップ、GKと4箇所あるが、あとは移動がある。2シャドーも守備のときにはサイドハーフになるので、ここも少し変化する。
こうしたポジションと役割の変化に対応できれば形にはなる。ベースはミシャ監督1年目でできた。2年目はいかにスケールを大きくしていくかだ。
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