個性を消している選手ばかりの現状は好きではない
――田邊さんは、中澤(佑二)選手、山瀬(功治)選手、そして栗原(勇蔵)選手の代理人でもありますね。どんなアドバイスを受けましたか?
松田 そんなにないですよ。とりあえず、会社に対して失礼のないように、というくらいですかね。
――報道によれば「プレーできるのであれば、JFLでもいい」とおっしゃっていたそうですね。それでも、絶対に譲れない条件というのはあるのでは?
松田 何だろう、本当に実力で選んでくれて純粋にサッカーができるところに行きたいと思っていて。
――つまり、客寄せパンダではなく?
松田 それはある程度、仕方ないとは思うんですけど、何だろうな。年齢がどうのとか、自己主張が強いから嫌だとか、そういうのではなくてね。「オレの言うことを聞いていればいい」的な監督って多いでしょう。もちろん、それがないとダメだとは思うんだけど、個性の集まりがあってサッカーは強くなるとオレは思っているんです。だから、個性を消している選手ばかりという現状は、あまり好きではない。自分は16年間、そういう感じでやってきたし。もちろん、チームワークも大事だけど。
――かつてのマリノスって、個性派集団の雰囲気があったと思いますが?
松田 04年から05年くらいはそうでしたね。自分も、入ったときから「誰にも負けない」と思ってやってきて、そんな選手がサブも含めて山ほどでしたからね。今はそういうのがないなあ。ただ、そうは言っても自分の場合(オファーが)きているチームも限られているからね。それに、やっぱりプロサッカーというのはファンあってのものだと思うので、ファンやサポーター、そして会社と選手が共に戦えるチーム。そういうチームを選びたいと思っています。
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