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香川真司 12年前

ナショナルダービーで見えた、香川とルーニー共存の可能性

text by 編集部 photo by Kazuhito Yamada

 香川に得点のチャンスが巡ってきたのは、45分。ファン・ペルシがヒールで狙ったシュートがこぼれると、いち早く反応いたが、後方から相手DFに激しくチャージされてGKホセ・マヌエル・レイナと激突。

 ボールに触ることができなかったが、背後から激しくコンタクトしたDFのプレーには、PKの判定が下されてもおかしくなかった。

ルーニー復帰後の共存の可能性は?


香川とルーニー、共存の可能性は?【写真:山田一仁】

 もっとも、それ以上にオールドトラフォードを沸かせたのは、64分のシーンだ。ウェルベックのパスが相手DFに当たって香川の前にこぼれてくると、迷うことなく右足を振り抜く。少しカーブの掛かったボールはゴール右隅を捉えたが、これはGKレイナに弾き出され、今シーズン3点目はならなかった。

 その後、守備固めの狙いから、香川は77分にDFのフィル・ジョーンズと交代。本人からすれば、シュートチャンスの少なさを嘆いているかもしれないが、攻撃のビルドアップやチャンスメイク、最低限の守備タスクもこなしたことを考えれば、サイドハーフとして及第点の出来だった。

 ひざの負傷のため、この日も出場を見合わせたウェイン・ルーニーが復帰してきたとしても、トップ下=ルーニー、左サイドハーフ=香川として共存は十分可能――。そんな印象をファーガソン監督も抱いたはずだ。

 この日の勝利で18勝目を挙げたユナイテッドは、2位マンチェスター・シティとの勝点7の差をつけて、首位を快走している。

【了】

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