CL準決勝でのPK失敗は、心に突き刺さった棘だった
――2012年は、いいことと悪いことの両方がありましたが?
「僕はいいことだけを覚えていたい!」
――昨季のチャンピオンズリーグ準決勝でのPK失敗が、長い間喉に引っかかっていたとあなたは語っていますが……。
「心臓に突き刺さった棘だと僕は言ったんだ。あの敗退は本当にショックだった。僕らはアウェイでゴールを決められたはずだし、そうなっていたらすべてが変わっていた。ホームでの第2戦を、ずっと有利な状況で戦えた。僕らはできるかぎりのことをすべてしたが、成功を得ることはできなかった。あのPKを僕が決めていたら、状況はまったく違っていた。チャンピオンズリーグも連覇できていただろう。でももうそれも過去のことさ」
――あの敗北をずっと考えていましたか?
「何度も何度も頭をよぎったよ。特にミュンヘンでの決勝の日には、もし僕が成功していたら、チェルシーの代わりにあの舞台に僕らが立っていたハズだったと強く思った」
――その不満をどこにぶつけましたか?
「すべて自分の中で消化した。でも嬉しいときだって同じさ。僕は感情を表に出すタイプじゃない。内向的だと思うよ」
――それでは4度目のバロンドールを受賞しても、喜びを爆発させないわけですね。
「(笑いながら)それは嬉しくはあるけど……」
――受賞は驚きですか?
「わからない。そうなっては欲しいけど、僕が決めることじゃない。それにライバルも多い。アンドレア(イニエスタ)とかチャビとか、受賞に値する偉大な選手はたくさんいる」
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