香川と本田　トップ下の適任者は？

――戦術面で常に話題に上るのがトップ下の人選です。現状は本田ですが、クラブと同様に香川に任せるべき、との意見もあります。

三浦「まず忘れてならないのは2人の能力は非常に高い、ということ。チャンスもつくれるし、点も取れる。監督という立場から言わせてもらうと、2人は同時に使いたい。そうなると、現状がベターだと思う。本田は中でしかできないけども、香川はマン∪ではサイドもやっている。ワントップは前田遼一かな。それでうまくいかないのであれば前に本田、その下に香川ということになるんでしょう」

羽中田「これは好みの問題だけど、僕は香川。楽しそうにプレーできるし、彼が活きるよ。今のザックのサッカーだとサイドは守備で下がらないといけないから」

――とするとワントップは？

羽中田「もちろん前田もいいけど、本田かな。2人を縦関係にして近いところで使いたい。もっとゴール前での彼らの閃きを発揮する場面が見たい」

里内「色々な組み合わせがあると思いますが、現状がいいのかな。やはり連戦を見ても岡崎の存在は大きかったと思います。本田がタメをつくって、そこに岡崎が入る。それでかなり崩すことができる」

――本田はDFに囲まれても、すぐボールを取られるようなことはないですよね。それは単純な体の強さからでしょうか？

里内「それもありますが、手の使い方が上手いですよね。ガッと抑えてキープできるし、簡単に転ばない。体幹がしっかりしていますし、軸がぶれませんよね」

――なるほど。飯尾さんはどうです？　トップ下については。

飯尾「僕は遠征前までは本田ワントップ、香川トップ下は面白いと思っていたけど、連戦で前田と岡崎がいない影響が思った以上にあった。もちろん試合に出ていないので、通用したかどうかはわかりません。ただ、前田はトップ下の動きに合わせてリアクションを取れるFWです。

　深みを作って2列目の選手が動きやすいようにしていますし、ファーストDFとしての動きも大きい。それと岡崎はウラを狙える。香川、清武（弘嗣）、憲剛の並びだと誰もウラに行かないですから。香川はマンUで左サイドでも起用されましたが、そこで点を取りまくれば、香川が左サイドということで、問題は解決するかもしれませんけども」