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Jリーグ 12年前

決勝戦でエースが復帰。柏レイソルは「常勝チーム」への一歩を踏み出せるか

text by 鈴木潤 photo by Kenzaburo Matsuoka

“キング”の調子は相当良い

「ACLは自分にとって大事な大会。一番と言ってもいいかもしれない。アジアの優秀なチームが集まるこの大会に出場するためには、天皇杯で優勝しなければならない」

 この言葉からも分かると思うが、レアンドロ自身のモチベーションが非常に高い。それはACLに出場したいという思いに加え、3試合の出場停止処分を受けたレアンドロを「決勝に連れていく」と、ここまで勝ち抜いてきたチームメイトへの感謝の念があるからだ。

「タイトルを取って、良い形でシーズンを締め括りたい」と話すレアンドロ。柏の選手たちによれば、“キング”の調子は相当良いという。レアンドロが爆発すれば、自ずと柏の勝利の可能性は高まるはずだ。

 そして今回の決勝戦の相手は、奇しくも4年前の決勝で敗れたG大阪となった。

 2009年1月1日、柏は延長戦の末、0-1でG大阪に敗れた。スコアの上では接戦だったが、選手たちは「スコア以上に力の差を感じた」と完敗を認め、むしろ叩きのめされた感すらあった。

 2009年シーズンは開幕から成績が振るわず、降格。翌2010年、ネルシーニョ監督によって勝利に対する意識を植え付けられたチームは開幕19戦無敗、シーズンわずか2敗という驚異的な数字を残し、1年でのJ1復帰を果たした。2011年には史上初、昇格チームの優勝という快挙を成し遂げ、年末にはFIFAクラブワールドカップで、モンテレイやサントスといった世界の強豪と相まみえる。

 2012年、クラブ史上初めて出場したAFCチャンピオンズリーグでは、全北現代、広州恒大、ブリーラムと、各国リーグ王者の集う“死の組”に組み込まれ、その紙一重の戦いを制し、最後の最後で決勝トーナメント進出を決めた。

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